成人後天性心疾患を中心としてとして虚血性心疾患、心臓弁膜症、胸部や腹部大動脈、さらに末梢血管まで最先端の技術・手術手技を取り入れた心臓血管外科に取り組んでいます。
冠動脈バイパス術では、心拍動下手術を90%近くの患者さんに行い、早期回復、早期退院が可能となっています。弁膜症では可及的に自己弁を温存する弁形成術を第一選択とし、一方、手術創が10cm以下で同じレベルの手術が可能なMICS (minimally invasive cardiac surgery)手術にも取り組んでいます。さらに大血管治療では、胸部、腹部大動脈瘤に対して経皮的あるいは開胸手術との併用によるステント治療を導入し、良好な成績をあげています。
当科のもう一つの特徴は、心筋症など従来の治療法では救命できない重症心不全に対して、補助人工心臓植え込みをはじめとする多様な取り組みを積極的におこなっていることです。
診療実績:(2023年1月〜12月) | |
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心臓・血管手術症例総数 (内、心臓・胸部大血管手術症例数) | 458例 (231例) |
冠動脈バイパス手術(単独のみ) | 34例 |
大動脈弁置換術(うち、MICS) | 32例(3) |
TAVI手術 | 59例 |
僧帽弁置換術 | 6例 |
僧帽弁修復手術(うち、ダヴィンチ支援下手術) | 22例(13例) |
胸部大動脈瘤手術(TEVAR除く) | 25例 |
急性大動脈解離手術 | 18例 |
胸部大動脈瘤に対するステントグラフト手術 | 16例 |
補助人工心臓装着手術(IMPELLA) | 12例(11例) |
その他の開心術 | 7例 |
腹部大動脈瘤手術(EVAR除く) | 9例 |
腹部大動脈瘤手術(ステントグラフト) | 30例 |
閉塞性動脈硬化症に対するバイパス手術 | 9例 |
閉塞性動脈硬化症に対する血管内手術 | 19例 |
シャント造設術 | 57例 |
下肢静脈瘤手術 | 26例 |
動脈血栓除去術 | 8例 |
その他の手術 | 69例 |