センター長あいさつ

藤原和典教授

低侵襲外科治療を次のステージへ

低侵襲外科センター長
藤原 和典

鳥取大学医学部附属病院低侵襲外科センターは、手術支援ロボットの導入に際し、診療科の垣根を取り払い、低侵襲外科治療に携わる医師、メディカルスタッフ、そして、事務組織が横断的に連携して、治療を必要としている方に、最善の低侵襲外科治療を提供することを目的として、2011年に設立されました。当センターでは、関係する全ての診療科で統一した医療安全管理体制を構築し、さらに、様々な診療科スタッフとコメディカルが定期的にカンファレンスを行い、意見交換を行うことで、ロボット手術を始めとする技術向上に取り組んでまいりました。北野博也元病院長により設立されたこのセンターは、その後、原田省センター長、武中篤センター長、藤原義之センター長、中村廣繁センター長、西村元延長センター長と引き継がれ、その間に6診療科において30術式もの多種多様なロボット手術が行われるようになり、安全なロボット手術の運用のみではなく、若手術者の養成、そしてカテーテル治療にまで範囲が広がり、鳥取大学のロボット手術や低侵襲治療の進化に貢献してまいりました。これだけ多くの手術が導入されたのはこのセンターの活動成果であり、これらの活動は、他の施設にも影響を与え、全国でも認知される組織となってきたと考えております。

現在2023年4月時点で、ロボット手術件数は、約2400例となりました。さらに、手術支援ロボットもダヴィンチXi、ダヴィンチX、国産のHinotoriに加え、Hugoが導入され、4台体制となりました。多くの診療科で様々な種類の手術が行われているため、医療安全管理体制に加え、手術支援ロボットの運用の効率化など、センターの担う役割はどんどん増加しております。当センターにおいて一貫して取り組んできたこの低侵襲外科治療を、新たな領域に導入し低侵襲手術の範囲を拡大していくこと、さらに次世代を担うロボット手術を支える人材を養成することにも力を注いでいき、このセンターを次のステージへ進めていきたいと考えています。さらにこれらの取り組みを引き続き発信しつづけてまいりたいと考えています。

                            
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