第6回鳥取県若手医師お悩み相談会~プライマリ・ケアの現場における脳神経診療~を開催しました!
第6回鳥取県若手医師お悩み相談~プライマリ・ケアの現場における脳神経診療~を開催しました!
鳥取県地域医療支援センターでは、県内の中山間地病院・診療所で地域医療を実践している
若手医師のサポートの一環として「鳥取県若手医師お悩み相談会」を今年度から定例開催しています。
10月24日に、オンラインZoomで表記の会を開催しました。
対象は、鳥取県の中山間地域の中小病院および診療所で勤務している鳥取県派遣医師と
総合診療医の若手医師のみなさんです。
今回は、鳥取大学医学部附属病院脳神経内科の田尻佑喜先生をゲストに迎え、
レクチャー形式で参加者のお悩みにお答えいただきました。
★参加医師からの疑問(一部抜粋)
Q.脳梗塞入院時の病型診断がはっきり分からない時の、抗血小板薬、抗凝固薬の使い分けについて
知りたいです。その際に入院中モニター装着やホルター心電図を利用した方が良いでしょうか?
Q.脳梗塞後に頭位を下げない方がよいと聞いたこともあるが実際どうなのでしょうか?
Q.在宅医療などで定期的に診ているパーキンソン病患者さんの治療薬を調製したいとき、
すぐに専門医に相談できない状況ではどう対応するのが望ましいでしょうか?
Q.認知機能検査はさほど悪くない(HDS-Rで22点ほど)のに、頻回受診や複数回説明が必要となる
患者さんにはどのように対応したらよいでしょうか?
Q.神経疾患を地域の病院で診断から治療まで完結させることは難しいことが多いですが、
先生が地域の内科医師に求める到達目標があれば教えてください!
田尻先生は、一人一人のお悩みに「そうだよな~。難しいよね・・・」と必ず共感の言葉を
かけていただき、神経内科専門医としての見解を丁寧に答えてくださいました。
★参加医師の感想(一部抜粋)
・抗血小板薬の使い分けや認知症の生活指導はとてもためになりました!
・認知症の予防の方法や、パーキンソン病薬の使い方など、勉強になりました。
・神経内科のエキスパートオピニオン、特に脳梗塞、認知症についてはとても役に立ちました。
・認知症のリスク因子(特に難聴や教育)のお話で、社会との繋がりの重要性が強調されていた点が
印象的でした。総合診療医としては取り組まなければならない課題と感じているので、
背中を押してもらった気がしました。
・パーキンソン病患者さんの治療について、概ね使えるようになっておいて方がいい薬を絞って
くださったのがとてもありがたかったです。
認知症予防については、プライマリ・ケアの現場で取り組める項目がたくさんありますね!
脳梗塞、パーキンソン病、神経疾患の初療や治療中の対応など、地域の病院・診療所での
具体的な対応策についてとても勉強になりました。明日からの地域医療に大いに活かして
いただけるものと思います。
神経内科専門医としての田尻先生からの地域先生への日頃の感謝の言葉や、後押しの言葉が、
みなさんの力になると感じました。
田尻先生、参加いただいた若手医師の先生方、ありがとうございました!
(鳥取県地域医療支援センター 紙本)