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悪性腫瘍に対しては癌の根治性と手術の低侵襲化を目指し、腎癌に対する腹腔鏡下腎摘除術あるいは腹腔鏡下腎部分切除術、腎盂尿管癌に対する腹腔鏡下腎尿管全摘術などの腹腔鏡手術や、前立腺癌に対する腹腔鏡下小切開前立腺全摘除術を施行している。 また、良性疾患に対しても副腎内分泌活性腫瘍に対する腹腔鏡下副腎摘除術、腎盂尿管移行部狭窄症に対する腹腔鏡下腎盂形成術、小児停留精巣に対する腹腔鏡下精巣固定術などを行っている。また、若手医師の技術習得を目指し、当科の腹腔鏡技術認定医による大型動物を用いた腹腔鏡教育プログラムを定期的に開催している。
さらに、最先端の低侵襲手術支援ロボットであるda Vinci Sを山陰地区ではじめて導入した。すでに、2006年に米国で技術研修を修了し、特に前立腺癌については米国コーネル大学と性機能温存術式確立に関する共同研究を行っている。
従来の抗癌剤に抵抗性を示す尿路上皮癌(腎盂尿管癌、膀胱癌)に対するジェムザールを使用した化学療法、ホルモン抵抗性前立腺癌に対するドセタキセルを使用した化学療法、難治性精巣腫瘍に対する多剤併用化学療法、各種分子標的治療剤よる進行性腎細胞癌の治療に積極的に取り組んでいる。
上記の腹腔鏡下小切開手術やロボット手術などの低侵襲手術に加え、放射線治療においても前立腺密封小線源治療や強度変調放射線治療(IMRT)など、最先端のラインナップを取りそろえている。これらの幅広い治療選択肢を提示し、良好な腫瘍制御とQOL維持の両立を心がけている。もちろん、それぞれの患者さまの生活スタイルや希望に応じた治療を推奨するようにしている。
体外衝撃波結石破砕装置、ホルミウムレーザー装置、リトクラスト結石破砕装置、超音波結石破砕装置を有し、これらを使用してESWL、経尿道的尿管砕石術(TUL、f-TUL)、経皮的腎砕石術(PNL)を施行しており、様々な病状に対応可能である。
以前より前立腺肥大症や神経因性膀胱などの排尿障害に対する治療に積極的に取り組んできており、本邦で初めて難治性過活動膀胱に対するボツリヌス毒素膀胱壁内注射療法を施行し良好な成績を得ている。
女性特有の腹圧性尿失禁、骨盤臓器脱、過活動膀胱などの泌尿器科疾患に対し、女性医師による専門外来を行っている。男性医師の診療にためらいを感じる女性患者様も、ぜひ御相談ください。保存的治療で改善が得られない場合には外科的療法も積極的に行っている。
泌尿器科の中でも「小児泌尿器科」は一つの専門領域として確立しており、当科では専門の医師を配置し対応している。
2010年現在、当科で診療実績は、手術統計○○件、内開放手術(根治的腎摘・腎摘など)○○件、内視鏡手術(PNL・TUL(f-TUL)など)○○件、腹腔鏡手術(腎尿管全摘・ロボット支援前立腺全摘など)○○件、その他(前立腺生検・膀胱内血腫除去術など)○○件です。