RI検査は放射性医薬品を用いて様々な臓器や組織の機能、腫瘍・炎症の有無や良悪性などを調べる検査です。放射性医薬品は放射性同位元素(Radio Isotope : RI)を含み、ガンマ線と呼ばれる放射線を放出し、特定の病気や臓器・組織に取り込まれるという性質があります。病気や臓器に集まった放射性医薬品から出るガンマ線を、ガンマカメラという専用の装置で観察し、その分布や時間的な変化を画像にして診断を行います。
PET/CT検査では、18F-FDGと呼ばれる放射性同位元素にブドウ糖を付けたお薬を用いて全身の糖代謝(糖の取り込みと消費)を検査します。主にがんなどの悪性腫瘍の有無や転移、悪性度についての診断を行います。
核医学検査は放射性医薬品を用いて検査を行いますが、その放射性同位元素の含有量はごくわずかで体からの排泄も早いため、被ばくによる影響についての心配はありません。副作用の報告もほとんどなく、安全に行える検査です。
当院では現在、SPECT/CT装置2台、3検出器型SPECT装置1台およびPET/CT装置1台により診療を行っています。
SPECT/CT装置は、ガンマカメラとマルチスライスCTが一体となった装置です。ガンマカメラは体内に投与した放射性医薬品から出るガンマ線を検出し、その分布を画像にする装置です。シンチグラフィの機能画像にCTによる解剖学的画像を融合して、甲状腺や肺、心臓、腎臓、骨などの各臓器や全身を幅広く検査することができます。
3検出器型SPECT装置は主に頭部領域に使用し、3つの検出器を搭載することで、従来に比べ画質の向上、検査時間の短縮、被ばくの低減が可能となりました。
PET/CT装置は、平成30年4月より新規更新機種で検査を行っています。PET画像にCT画像を融合することで、全身の機能画像と体の形態を同時に検査できる装置です。PETに用いられる薬剤は陽電子(ポジトロン)を放出します。この陽電子と電子が合わさり発生する2本の放射線を検出し、体内分布を画像にします。
A. 中枢神経系 | E. 消化器 |
脳血流シンチグラフィ | 唾液腺シンチグラフィ |
脳槽シンチグラフィ | 肝シンチグラフィ |
B. 内分泌 | 胆道シンチグラフィ |
甲状腺シンチグラフィ | 出血シンチグラフィ |
副甲状腺シンチグラフィ | F. 泌尿器 |
副腎皮質シンチグラフィ | 腎シンチグラフィ |
副腎髄質シンチグラフィ | レノグラム |
C. 呼吸器 | G. 腫瘍・炎症 |
肺血流シンチグラフィ | ガリウムシンチグラフィ |
肺換気シンチグラフィ | タリウムシンチグラフィ |
D. 循環器 | 腫瘍FDG-PET検査 |
心筋血流シンチグラフィ | H. その他 |
心筋脂肪酸代謝シンチグラフィ | 骨シンチグラフィ |
心筋交感神経シンチグラフィ | センチネルリンパ節シンチグラフィ |
心プールシンチグラフィ |
● 放射線科医師 ・・・・ 1名 ● 診療放射線技師 ・・・・ 4名
● 事務職員 ・・・・ 1名 ● 専任看護師 ・・・・ 1名