近年、出産年齢の高齢化や働く女性の増加などによりハイリスクの妊娠・出産はますます増加しており、妊産婦と胎児に対する丁寧なケアの必要性が指摘されています。また、最近は社会問題となっている少子化対策からも安心して妊娠・出産できる環境を整備する必要があります。そのため、母子に対する医療システム作りが鳥取県でも進められ、本院に総合周産期母子医療センターを設置することになりました。
本センターの重要な機能は、他の医療機関からの救急搬送を受け入れて治療を行うことです。母体・胎児部門は主として、早産児・低出生体重児の出産が予想される場合等、他の医療機関の医師が搬送を必要とした方を受け入れます。また新生児部門は、低出生体重児に加えて、呼吸・循環・神経・腹部症状、黄疸、重症仮死等により、他の医療機関の医師が搬送を必要とした新生児を受け入れます。また、当センターでは産科や新生児科だけでなく、脳神経小児科、小児外科、眼科、耳鼻科、脳神経外科、心臓血管外科など、種々の専門家の協力を得て、如何なる合併症を持つ妊婦さんでも妊娠中から産後まで、そして最重要の新生児ケアを「総合的」に行うことができる医療施設を目指します。