低侵襲外科センター

 鳥取大学医学部附属病院低侵襲外科センターは平成23年2月に設立されました。このセンターの使命は、先進的な低侵襲手術(ロボット手術、鏡視下手術、カテーテル手術等)をより安全に患者さんに提供することであり、そのための医療安全管理体制の確立と若手医師の教育システムを構築することです。現在この目的は達成され、全外科系診療科(泌尿器科・消化器外科・女性診療科・胸部外科・頭頸部外科・心臓血管外科・整形外科・脳神経外科)が垣根を越えて切磋琢磨し新規技術の導入に努め、麻酔科、手術部看護師、臨床工学技士、医療サービス課の中央部門と協力し、最先端の医療を安全に提供できる体制となっています。具体的には新しい術式・ロボット支援下手術に関する術前術後カンフアレンスを2週に一度に開催しております。全診療科の医師、手術場看護師、臨床工学技士が集合し手術適応、手術手技の妥当性、合併症などについて検討し、情報共有を行っています。  ロボット支援手術は平成29年度末で通算750件を超え、最新の手術手技を安全に導入していく体制が確立されました。今後の保険適応の拡大、先進的治療開発に対応していく上で重要な役割を担う組織であると自負しております。

平成29年度の主な活動
  • 11月19日  医学科学生(1年~5年生)を対象とした第3回低侵襲外科体験性ミナーを開催しました。低侵襲外科センターに所属する8診療科、および看護部の最先端の医療機器を用いた模擬手術や手技を体験しました。最後に、教官の採点による各学年の優秀者を表彰しました。
  • 1月20日  卒後臨床研修センターとの共催で「結紮王・真皮縫合コンテスト」を開催しました。鳥取、島根、岡山の10病院で研修中の初期研修医24名が参加し、練習の成果をブタの皮膚モデルを用いて競い合いました。
  • 10月~3月末  第2回骨盤外科ローテーションを行いました。泌尿器科、女性診療科、消化器外科の若手医師が各科を3か月おきにローテーションし、骨盤解剖の理解、術後管理、さらに、排尿、生殖、排便機能に関する総合的理解を深めました。ここでも診療科の垣根を超えた低侵襲外科センターの役割を果たすことができました。

低侵襲外科センター長 藤原義之