病院長あいさつ

鳥取大学医学部附属病院のホームページにようこそいらっしゃいました。病院長よりご挨拶申し上げます。

病院長2021写真

鳥取大学医学部附属病院のホームページをご覧いただきありがとうございます。令和54月より病院長を拝命いたしました武中篤です。
本院の理念は「地域と歩む高度医療の実践」であります。
ウィズコロナ、アフターコロナ時代においても、我々は立ち止まることなくこの理念に向かって前進し続ける使命があります。

当院のご紹介と特徴

当院のルーツは、明治26年に創設された鳥取県立病院米子支部病院に遡ります。その後、幾度かの変遷を経て、昭和26年に現在の鳥取大学医学部附属病院となりました。この130年の間、いつも地域の皆様に愛されて、その中で発展を遂げてまいりました。現在は、入院病床697床、一日平均約1500名の外来患者様が通院される鳥取県唯一の特定機能病院であり、山陰の医療における最後の砦となっております。

当院の特徴は、院内各所で「先進的チーム医療」が行われていることです。現在29の診療チームがあり、複数科の医師、看護師、コメディカルからなる診療チームで、患者様の治療にあたっています。従来、大学病院は診療科や職種間の壁が厚く、これが弊害となることが多かったのですが、当院ではこのような縦割り主義を撤廃し、患者様を中心とする多職種多診療科によるチーム医療がおこなわれています。このシステムは、本院の理念である高度医療の安全な実践に大きな役割を果たしております。

「低侵襲外科センター」という診療チームをご紹介いたします。このセンターでは、3機種4台の手術支援ロボット(daVincihinotoriHugo)を有しており、世界トップクラスのハードが整備されています。そして、複数の外科系医師、看護師、臨床工学技士、事務職員が、常に最先端情報の共有や技術向上に取り組み、安心、安全な、最先端低侵襲手術に取り組んでいます。

おらが病院に

当院ではこれまで、「病院は社会的共通資本である」であるという基本理念のもと、地域における診療活動は当然のこと、経済や文化発信の中心でもありたいと考え、様々な取り組みをおこなってまいりました。もっとも代表的な取り組みは「カニジル」という独自の病院ブランドを立ち上げたことです。これは、鳥取県を代表する食の素材「蟹の味噌汁」と、医学・医療を「いかに知る」を掛けた造語です。少しふざけたような言葉ですが、病院広報誌「カニジル」や、地上波ラジオ「カニジルラジオ」を通し、正しい医学的知識、当院の取組みやスタッフ紹介、更には文化発信などを行ってまいりました。

今後、地域とつながる取組みをより強めてまいりたいと思います。そして、多くの方に当院のファン、つまり病院サポーターになっていただければと考えております。灯台下暗しで、職員では気が付かないことがたくさんあります。新型コロナも第5類感染症となりますので、十分な感染対策を取ったうえで、地域の皆様に病院を見ていただき、「おらが病院」としてご意見を頂戴し、ボランティア活動などを通し皆様で病院を育てていただきたいと考えています。

 

新病院整備

現在の病院施設は、昭和62年に始まった病院再整備事業によるものです。当時と比べ診療業務は倍増しており、これに対応するための病院再々開発は喫緊の課題です。昨年、再整備推進委員会が立ち上がり、既成概念にとらわれない未来型新病院を目指し基本構想策定が始まりました。新病院は、地域に開かれた共創拠点として地域の発展にも寄与できるものであるべきと考えております。リーダーシップを持って新病院コンセプトを打ち出すとともに、地域の皆様、米子市、鳥取県とも連携し、新病院整備の準備を進めてまいりたいと思います。

 最後に、私は「人から求められる医療人になる」ことを自身の目標として、これまで業務に取り組んでまいりました。今後、多くの職員とこの趣旨を共有し、当院が「地域と歩む高度医療の実践」の場となれるよう邁進してまいります。何卒、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

鳥取大学医学部附属病院長 武中  篤