山陰で初となる「皮下植込み型除細動器(S-ICD)」の植込み術を実施しました

当院では平成29年1月6日、山陰で初めて、重度の不整脈を患う患者さんに対し、「皮下植込み型除細動器(S-ICD)」と呼ばれる新型機器を埋め込む手術を実施しました。

植込み型除細動器は、心室細動など、重度の不整脈による突然死を予防するために体内に植え込まれる装置です。心停止の原因となる不整脈を自動的に感知し、発生時には電気ショックを送り、心臓が身体に血液を送り出せるよう正常な心拍に戻します。
 
現在、本体を皮下に、そこから伸びるリード線を血管内を通して心臓内に固定する経静脈ICDシステムによる治療を行っておりますが、新たにリード線を皮下に留置する皮下植込み型S-ICDシステムによる治療を行うこととなりました。「S-ICD」では従来の「ICD」で問題となっていたリード線に起因する感染症やリード交換(抜去)のリスクが軽減されます。

皮下植込み型S-ICD治療は、重度の不整脈の患者さんの中でも条件が適合した場合に実施されます。今後は専門的な判断のもと、頸動脈ICDとS-ICDともに患者さんにとって最適な治療を提供してまいります。

S-ICD記者説明① S-ICD記者説明②