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高度な医療に挑戦しつづける職種のコト。高度な医療に挑戦しつづける職種のコト。
診療放射線技師
診療放射線技師
鳥大病院の
診療放射線技師の特色
1
最新機器を駆使した
国内最高レベルの
画像検査を実施

CT・MRIをはじめ装置は、常に最新にアップデートされています。さまざまな最新装置を扱うことにより、多角的に高いスキルを身につけることができます。

2
高いチーム力が
要求されるIVRと
放射線治療に大きく貢献

IVR※では、疾患に応じた透視画像やCTによる3D支援画像を医師にリアルタイムに提供することで、より高度で先進的な医療を実現しています。放射線治療では、日々の治療(照射)だけでなく装置の精度管理やIMRTなどの治療計画の立案を行い、世界最高水準の高精度な放射線治療を提供しています。IVR/放射線治療ともに、医師や看護師など多職種と連携したチーム医療に貢献しています。

※カテーテルと針のみで手術と同等の治療効果・検証結果を得る方法。

3
プロとして「最適化」を考え、
最小のリスクで
最大の情報を引き出す

画像診断装置の発展が目覚ましい一方で、検査による放射線の被ばく増加が注目されています。診療放射線技師は被ばくの「最適化」の役割を担っており、放射線に関する知識以外にも、医学、医療機器、画像に関する知識も求められます。また患者さんが安心して検査を受けるためには、コミュニケーション能力も欠かせません。

研修内容

放射線部に新卒で採用された技師は、まず1週間の新人研修を受講。主任技師の指導のもと、一般撮影機器の始業・終業点検や患者さんに対する接遇、胸部単純撮影のポジショニングを一週間で習得します。その後は、配属先の部門の主任が指名した指導者とともに、プログラムに沿って研修・実践トレーニングを積んでいきます。また業務面だけでなく、研究面などでも指導役の先輩技師を付けるので、新人技師が必要に応じて、さまざまな先輩と気軽にコミュニケーションをとりながら、スキルアップしていける環境が整っています。

新人技師の
教育カリキュラム
(一般撮影領域)
4~7月 ◯通常オーダーされる一般撮影とポータブル撮影、機器のQCや線量測定などを習得します。
◯当直で必要な業務を習得します。
(一般撮影に配属された技師と当直業務者が対象)
8〜9月 ◯当直業務に必要な透視検査(主に泌尿器科検査)を習得します。
◯当直でオーダーがない検査を習得します。
10〜11月 当直でオーダーがない検査を習得します。
配属半年目以降
(臨床経験がある技師)
新人技師に一般的な検査やQC、線量測定などを指導したり、他科のスタッフと連携して検査を実施できるように協力したりします。また学会・研究会・研修会に積極的に参加し、研究発表を行います。
基本的な勤務体系
始業前点検、全体朝礼など 8:00〜
業務開始(病棟撮影、
検像業務、単純撮影)
8:30〜
昼休憩 12:15〜
業務再開(透視検査、歯科
撮影、単純撮影、CT応援
など)
13:00〜
画像処理 16:30〜
終業 17:00
施設・設備
一般撮影・X線TV装置
ワイヤレス型フラットパネルディテクタ(FPD)搭載の最新式X線撮影装置を含め、各撮影室とTV室にFPD搭載の装置を備えています。
X線CT装置
64列のMDCTを1台とデュアルエナジー撮影が可能な64列および256列のMDCTを備えています。
MRI検査装置
あらゆる検査に対応した最上級の3T(テスラ)を2台と、高性能な1.5Tを備え、3Tは閉塞感の少ないラージボアを採用しています。
血管造影装置
最新式動画対応FPD搭載バイブレーションシステム、FPD搭載回転DSA対応型バイプレーンシステム、大視野FPD搭載Cアーム型装置とMDCTを融合させたシステム手術対応型血管撮影システム4台を備えています。またハイブリッド手術室に専用血管造影装置を備えています。
マンモグラフィ
デジタルマンモグラフィ (トモシンセシス) に対応した乳房用X線撮影装置を備えています。
核医学検査装置
PET-CT装置1台とSPECT-CT装置2台、3検出器型SPECT装置1台を備えています。
放射線治療装置
放射線治療棟には、ライナック2台、RALS1台。また、前立腺がんシード治療システムを備えています。
よくある Q&A
  • 病気や疾患に関する知識や、
    最新機器の扱い方を
    学べる場はありますか?

    他職種との連携や
    勉強会など、
    学ぶ機会は
    数多くあります。

    自ら学ぶ意欲があれば、環境は整っています。例えば病気や疾患などの臨床知識であれば、医師をはじめとする他職種との連携の中で最新の情報を知ることができますし、定期的に開催されている勉強会やカンファレンスで、新たな知識を習得することもできます。また機器の操作などの技術面は、それぞれの扱いに精通した先輩技師が、単に手順のマニュアルを教えるだけではなく、その理由や理論などについても説明を加えるため、より深く理解することができます。
  • 撮影技術以外に、
    どのような
    スキルや資質が
    求められますか?

    チーム医療の中で、
    自らできることを模索する
    姿勢が大切です。

    放射線部だけに限られたことではありませんが、鳥大病院の医療はチームで行います。チームのなかで役割を明確化し、その責務を果たすことに専念するのも大切ですが、さらに自分にできることを主体的に模索し、より安全で質の高い医療の提供をめざすことも重要だと考えています。放射線技師としての撮像業務に加えて、患者さんが安心して検査や治療が受けられるように、さまざまな疾患に関する知識を身につけるのはもちろん。患者さんや他のメンバーとのコミュニケーション力、ディスカッション力も欠かせません。チームに貢献しようとする積極性と、メンバーから信頼してもらうための責任感を持つことが大切です。
  • より専門性の高いキャリアを
    築くために、
    どのような資格を
    取ることができますか?

    放射線部では、
    業務に関連した専門資格の
    取得を後押ししています。

    放射線技師の資格には、国が認めた国家資格のほかに、学会などが認定した資格があります。学会認定の資格に関しては、各学会が独自の受験資格を設けていますが、ほとんどの場合、経験年数や研修の受講が受験資格となっています。(詳細は個別にWebサイトなどをご確認ください)放射線部では、業務に関連した専門資格の取得を推進しており、資格取得をめざす職員には、業務配置や研修のための出張を優先的に行えるよう、勤務シフトを考慮するようにしています。
先輩に聞く
「鳥大病院」が
めざす
診療放射線技師像とは?
たった数分の検査前。
使命を全うするための
準備を。
福光 亮 勤務歴:7年
私は短時間でいかに患者さんの負担が少なく、かつ診断がつきやすい画像提供を行うかを意識しています。そこで大切なのは、検査前の準備。例えば経験が浅い技師は検査時、撮るべき画像に意識が働き、患者さんに無理のある姿勢をとらせがち。でもそれだと結局、姿勢が崩れて再撮影となり、患者さんの負担が増えるという悪循環に陥ってしまいます。そうならないように私は検査前に医師と相談し、「理想ではないが診断には十分」な画像をベストな状態で提供できるように、撮影角度を調整するなど事前準備に時間をかけます。医師が求める部位がはっきり写ること。患者さんが自然な姿勢であること。撮影が一度で済むこと。これらを満たす最適な案を導き出すのです。限られた時間と、最小限の被曝量で最適な撮影をするには、細かな部分も納得できるまで準備する必要があります。身体のことや機器のことなど、最新の知識を取り入れ続けて、いつでもベストな判断ができる放射線技師をめざしていきます。
福光さんの上司生田さん
(主任・一般撮影責任者)
福光さんの
「診療放射線技師としての
強み」は
何でしょうか?

物事を深く探求しようとする行動力です。自身の成長のために自発的に調査、研究を行ったり、何かわからないことや問題が生じたときに粘り強く原因の解明にあたる姿勢は、放射線技師として最も重要な資質の一つですから。

これからの福光さんに
期待されていることは
何でしょうか?

彼はすでに、現場で求められていることを即座に判断し対処するだけの知識と技術を持ち合わせていますが、その能力の高さゆえ後輩の仕事も自分でこなしてしまうことがあります。今後は育成のために、後輩に仕事を任せる意識を強めてくれるといいと思います。

福光さんにとって、
生田さんってどんな人?
引っ込み思案な私と対照的に、誰に対してもまっすぐ意見を伝えられる頼もしい先輩です。撮影画像について私が医師と相談できる関係になれたのも、生田さんが私と医師をつなげてくれたのがきっかけでした。
福光さんの後輩 西栫さん
福光さんに対する
最初の印象は
どうでしたか?

新人として私が入職する少し前からメールでやりとりをしていたのですが、文章がとても丁寧な方だと思っていました。その後直接お会いしたときも病院や放射線部のことを事細かに説明してくださり、信頼できる方だと感じました。

福光さんから
教わったことの中で、
特に印象深いことは
何ですか?

初めての学会発表の際、私はデータ収集の仕方もわからずスライド作成が滞っていました。そのとき、参考にすべき文献や集めるべきデータ、情報のまとめ方などを詳しく教えてくださり、いまでも私が研究活動を進める上での基礎になっています。

福光さんにとって、
西栫さんってどんな人?
私は彼の指導者という立場です。とはいえ何か質問を受けると私はその都度必死に調べて、西栫くんと一緒に答えを見つけて…という状態。二人三脚で業務に取り組みながら、ともに成長させてくれる大切な存在です。
※勤務歴などインタビュー内の情報は、2021年取材当時のものです。