当院の特徴

人にやさしく負担の少ない治療

当院では、時代のニーズに応じた『人にやさしい最先端医療』を取り入れています。特に手術や検査に伴う痛みや出血をできるだけ少なくした『低侵襲治療』は、患者さんの体の負担を小さくし、回復を早めることにつながります。

ロボット支援手術

内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチ」導入をきっかけに、診療科の垣根をなくした「低侵襲外科センター」を開設し、センターを通じた各職種のスムーズな連携で安全安心な最新医療を提供しています。

  • 診療科横断組織 低侵襲外科センター設立(平成23年2月)
  • 国内初 導入マニュアル書「ロボット手術マニュアル」 刊行(平成24年)
  • 病院あげて取り組み、国立大2番目の500症例達成。(平成27年10月)
  • ダビンチXi」「ダビンチX」を導入。これまでの1台体制から2台体制へ移行し、運用を開始。(平成31年1月)
  • 累計手術症例数が1,500例を達成(令和3年2月)
  • 国産初の手術支援ロボット「hinotori」を導入。3台体制となる(令和4年3月)

内視鏡を用いた治療

体への負担の少ない内視鏡治療を積極的に行っています。特に、出血のリスクが高い患者さんや、がんが大きい場合に行う「内視鏡的粘膜下層剥離術」など難しい症例を積極的に引き受けています。
食道がんのレーザー治療は中国地方で当院だけが実施しています。(平成29年1月現在)

  • 消化器癌に対するレーザー内視鏡診療
  • 内視鏡的粘膜下層剥離術
  • 高い診療実績を誇る胆膵内視鏡診療

心臓や脳血管のカテーテル治療

  • 山陰で初めてTAVI手術を施行
  • 内視鏡バルーンアブレーション治療
  • 経皮的僧帽弁接合不全修復術(Mitraclip®)(マイトラクリップ)」
  • 脳梗塞を予防する「WATCHMANデバイス」を用いたカテーテル治療
  • ステント併用脳動脈瘤塞栓術
 

脳神経に関する取組み

「認知症」と呼ばれる前から神経疾患の研究・診療に挑む

当院の脳神経に関する取組みは、長い歴史の中で培われてきました。脳神経内科の開設は日本で最も古く、全国に先駆けて研究、診療を行ってきました。神経疾患は、一般的なものから稀少なものまで大変幅広いですが、認知症、脳卒中、頭痛など人々がよくかかる病気の解明に、当院は開設当初よりに力を入れてきました。そして長きにわたる研究により神経疾患対応は診断学から治療ができるものへと進歩しています。

  • 頭部MRI/CT
  • 脳血流SPECT
  • ドパミントランスポーターSPECT
  • MIBG心筋ジンチグラフィ
  • 脳脊髄液バイオマーカー

これらの画像検査・生体試料検査を行い、的確な診断を行っています。
そして、治療も含め、診断後の支援のため平成27年に鳥取県基幹型認知症疾患医療センターを設置しました。患者さんが安心感を持って受診できるように顔が見え、横のつながりのある体制を整えています。

「すべての子どもたちに笑顔を」

当院は、昭和46年、日本で最初に「脳神経小児科」を開設し、以来、日本の小児神経分野を牽引してきました。小児神経医の養成や最先端の治験研究を担う一方で、重い障がいをもつ子どもたちが自宅で安心して暮らせる支援システムの構築にも力を注いでいます。

組織横断的チーム医療

当院では、一人一人の患者さんに沿った適切な治療を効率的に行うために、診療科や部門の枠組みを超えたチーム医療に取り組んでいます。多職種が専門性を発揮し、協働してより質の高い安全な医療の提供を目指します。

低侵襲外科手術

低侵襲外科センター

消化器外科・心臓血管外科・胸部外科・整形外科・泌尿器科・頭頸部外科・女性診療科・脳神経外科
麻酔科・臨床工学技士・看護師・医療サービス課

心不全

ハートチーム

循環器内科医・心臓血管外科医・麻酔科医・放射線科医・薬剤師・看護師・臨床検査技師・放射線技師・臨床工学技士・管理栄養士・理学療法士 医療ソーシャルワーカー

褥瘡

褥瘡対策チーム

形成外科医・皮膚排泄ケア認定看護師・管理栄養士・理学療法士・作業療法士

栄養サポートチーム
(NST)

結節性硬化症

結節性硬化症診療チーム

泌尿器科・皮膚科・脳神経小児科・放射線科・小児科・脳神経外科・眼科・呼吸器内科・循環器内科・歯科口腔外科・遺伝子診療科

医療ソーシャルワーカー

再生医療

当院は、乳房再建(乳房の形を整える手術)に対して、全国で初めて厚生労働省「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」の承認を得ました。この指針に従って、自分の脂肪細胞を移植する方法(自己皮下脂肪組織由来細胞移植)を用いた乳房再建の臨床研究が行われました。

創薬に臨む

医療が発展した今日でも患者さんに満足のいく治療ができない難治性疾患、希少疾患などが多くあり、新薬の開発が望まれています。新薬の開発は、長い年月をかけて基礎研究、動物での非臨床試験、患者さんでの効果や安全性を確認する臨床試験(治験といいます)の順に進められます。
当院では、困難な病気と闘う患者さんの思いに応えるため、治療法がない、あるいは現在の治療法で満足のいく効果が得られない疾患に対して、新薬の開発を行っています。
独自のシーズ(くすりの種)の発見や既にある疾患で使用が認められているくすりの別の適応への応用(ドラッグリポジショニング)などを対象として、基礎研究から臨床試験までの研究開発に積極的に取り組んでいます。また、製薬企業が開発しているくすりの治験にも協力しています。