診療内容

前立腺がん

前立腺がん

対応可能な診療科

特徴のある診療(診断・治療)

前立腺とは、男性だけが持っている臓器で膀胱のすぐ下にあり、尿道を取り囲むように位置しています。クルミのような大きさをしており、精液の一部である前立腺液をつくり精子の運動機能を助ける働きをしています。この前立腺から発生したがんを前立腺がんといいます。アメリカでは10年以上も前から男性のがんの中で罹患率が最も高くなっており、日本でも近年罹患率が急増しています。前立腺がんは一般に進行が穏やかで、比較的おとなしいがんと考えられています。しかしながら、初期には症状が少なく発見が遅れがちで、早期発見のためにはPSA検査が重要となります。PSA検査とは、前立腺がんを発見するための血液検査で、PSA値が高いほど前立腺がんが疑われます。PSAとは、前立腺に特異的なたんぱく質の一種で、健康な人の血液中にも存在します。しかし、前立腺の病気になると血液中に流出し、PSAが増加するため、前立腺がんの可能性を調べるとともに、早期発見の指標として用いられています。なお、前立腺肥大症とは全く異なる病気です。前立腺肥大症が将来的に前立腺がんに変化することはありませんが、前立腺肥大症と前立腺がんの両方がそれぞれ存在することはよくあります。

手術療法

当院ではより低侵襲な 「ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術」を2010年から開始しています。従来の開腹手術に比べロボット手術のほうが、術野がよく見え、出血も少なく、また傷も小さいため、術後の回復が早く、患者さんの負担が少ない手術と考えています。尚、2012年4月より「ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術」は保険適応となりました。現在ではほとんどの症例でこの術式を行っています。
75歳以上の高齢の方は手術に対する危険因子が高く、一般的には手術適応ではないと考えられており、その他の治療を選択します。基礎疾患のため手術を行うことが非常に危険であると考えられる方に関しても手術を断念することがあります。

放射線療法

鳥取大学病院では放射線治療科の医師と連携し放射線療法を行っています。

外照射療法(強度変調放射線治療)

専用のコンピュータを用いてシミレーションを行い、できる限り前立腺だけに照射野を絞り込み、高線量の放射線を照射する方法です。周囲の組織への照射を減らすことができるため、副作用を増加させることなくより強い放射線を腫瘍に照射することが可能になります。放射線照射のためには、約2ヶ月間、連日外来受診が必要です。また、外照射を行う場合には照射前に内分泌療法を行う場合もあります。

密封小線源永久挿入療法

弱い放射線エネルギーを放出する金属を前立腺に埋め込む治療方法です。
限局がんの中でも特に早期のがんが対象となります。

内分泌療法(ホルモン療法)

前立腺がんは男性ホルモンの影響を受けて大きくなる性質をもっています。そのため、体内の男性ホルモンを低下させ、その作用を抑制することで、がんの増殖をおさえようとする治療方法が内分泌治療です。具体的には、男性 ホルモンを作る臓器である左右の精巣を手術で取り除く方法や、精巣からの男性ホルモンの分泌を低下させる注射薬のLH-RHアゴニスト(一般的には1か月毎あるいは3ヵ月毎)、 男性ホルモンの作用を阻害する内服薬である抗アンドロゲン薬が主に使用され、しばしば同時に用いられます。内分泌療法は前立腺がんの病期にかかわらず、すべての患者さんが対象になり、手術療法や放射線療法と組み合わせて用いられることもあります。これら内分泌療法により、それまでの症状が劇的に改善することがあります。一般的に、約95%の方には何らかの効果が期待できますが、時間が経つにつれその効果が弱くなるという問題点があります。そのため、内分泌療法は、がんを治す治療法というよりはがんの増殖を抑える治療法といえます。

再燃前立腺がん

内分泌療法を長期に続けると、前立腺がん細胞が変化し内分泌療法が効かなくなってきます。この状態を再燃前立腺がんといいます。前立腺がんが再燃前立腺がんになった場合には悪性度が高くなり治療が困難となります。このような場合、当院では標準的治療であるドセタキセルという抗がん剤を使用した治療を行っています。しかしながら、抗がん剤は相応の副作用を伴うため、患者さんの状態を考慮しよく相談したうえで使用するか判断しています。

診療実績

前立腺癌に対するロボット支援前立腺全摘除術

(平成22年~平成27年)

  症例数(人) 3年非再発率(生化学的再発)
ロボット支援前立腺全摘除術 245 89.7

前立腺がんに関する解説

独立行政法人国立がんセンターがん対策情報センターサイトをご確認ください。
前立腺がん

 

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